GlotEO独自調査 · 2026年

多言語ウェブの現状 2026

GlotEOは主要ウェブサイト25,005件を分析し、実際に複数の言語でコンテンツを公開しているサイトの割合と、翻訳があるサイトで多言語対応の実装がどの程度整っているかを調査しました。

データ確定日 2026年8月28日 JS追加検証 2026年8月29日 言語識別の感度分析 2026年8月29日 Tranco 46W9X ホームページ+最大4件のコンテンツURL
25,005
分析に成功した主要ウェブサイト数
主要集計の対象数(N)
26.3%
分析に成功し分類可能だったサイトのうち、多言語対応を確認できた割合
5,845 / 22,185
30.3%
多言語対応が確認されたサイトのうち、hreflangが検出されなかった割合
1,769 / 5,845
39.4%
本調査の基準で、他言語のテキストが残っていると判定された割合
2,302 / 5,845
11.6%
タイトルとメタデータのローカライズで満点評価を得た割合
677 / 5,845
調査概要

翻訳はある。しかし、ローカライズは十分とは限らない。

クロール調査で最も明確になったのは、分類可能な主要ウェブサイトのうち、多言語コンテンツを直接確認できたサイトが少数派だったということだけではありません。別の言語での公開は、実装の第一段階にすぎないという点です。URL構造、言語アノテーション、メタデータ、クロール可能性、ページ単位の一貫性は、本文の翻訳に比べて対応が遅れがちでした。

主要ウェブサイト25,005件から得られた11の知見

  1. 分析に成功し分類可能だったサイトの26.3%で、多言語コンテンツが確認されました。静的HTMLによる主要集計では、判定不確実なものを除く分析成功サイト22,185件のうち、5,845件で確認されました。
  2. 順位が高いサイトほど、多言語対応の実装が普及していました。分類可能なサイトのうち、多言語コンテンツが確認された割合は、Tranco上位1,000位のグループで40.1%、25,000位以降のグループで22.0%でした。
  3. 観測されたURL構造で最も多かったのは、サブディレクトリ方式でした。多言語対応が確認されたサイトの51.6%を占めましたが、普及率の高さは、特定の構造があらゆる場合に「最適」であることの証拠にはなりません。
  4. 多言語対応が確認されたサイトの約3分の1で、hreflangが検出されませんでした。多言語対応を確認した5,845件のうち1,769件は、別言語の主要コンテンツを公開していましたが、hreflangアノテーションは検出されませんでした。
  5. hreflangが存在する場合、ほとんどの実装は本調査で測定した主要なチェック項目を満たしていました。hreflangの使用が確認されたサイトの72.2%が、x-defaultを除く、該当するすべてのチェック項目を満たしていました。
  6. 実装上の不足が最も明確だったのは、検索向けメタデータでした。 GlotEOの採点基準で、タイトルとメタ情報のローカライズが満点となったのは、確認済みサイトの11.6%にとどまりました。
  7. 翻訳されずに別言語のまま残っている箇所が、多く見られました。 多言語対応が確認されたサイトの39.4%が、本調査の言語混在による減点対象となりました。
  8. クローラーがたどれる言語切り替え機能が検出されたのは、確認済みサイトの約3分の1でした。 33.0%では言語切り替え用のリンクを取得できましたが、65.8%では今回のクロールで言語切り替え機能が検出されませんでした。
  9. 多言語対応が確認されたサイトの15.5%に、ロケールに応じた自動リダイレクトがありました。 本調査はその挙動を記録したものであり、すべてのリダイレクトがユーザー体験や検索に同じ影響を及ぼすことを意味するものではありません。
  10. 対象を絞ったJavaScript処理による追加検証で分類は変わりましたが、小数点以下1桁で示した主要な数値は変わりませんでした。 確認済みは117サイト増え、判定不能は523サイト減りましたが、JS調整後の確認済み率は26.3%のままでした。
  11. ヨルバ語・タガログ語の別言語ページに対する判定ルールを厳格化すると、感度分析の推定値は25.5%となりました。 この追加条件とJS調整を組み合わせた場合は25.4%でした。これらは特定の条件を変えた分類シナリオであり、確定済みの結果である26.3%に代わるものでも、統計的な信頼区間でもありません。
本調査の中心的な考え方:多言語サイトは、単に本文を翻訳しただけのものではありません。コンテンツ、URL、言語間の関係、メタデータ、クロールのしやすさ、ユーザーインターフェースの設計判断が積み重なって成り立っています。本調査では、これらの要素がどの程度そろっているかを測定しています。
01 · 導入状況

主要サイトの多言語対応は、どこまで進んでいるのか?

GlotEOがTrancoに基づいて抽出したサンプルのうち、解析に成功し、分類可能だった主要サイトでは、26.3%(5,845 / 22,185)で、静的HTMLの確定データから多言語コンテンツを直接確認できました。「確認済み」とするには、言語選択のドロップダウン、lang属性、hreflangタグがあるだけでは不十分です。クローラーが、ホームページとは本文の言語が異なる別URLを少なくとも1つ取得し、両方のページに少なくとも200文字の本文があることを条件としました。

この定義では、国際SEO向けのマークアップを検出するだけの場合よりも、意図的に確認のハードルを高くしています。「サイトが別のロケールの存在を示していること」と、「別言語で書かれた実質的なコンテンツを実際に取得できたこと」を区別するためです。

26.3%

解析に成功し、分類可能だったサイトのうち、静的HTMLの確定データで多言語対応を直接確認できた割合。

5,845 / 22,185 · 判定不能のデータはこの分母から除外 · GlotEO Research 2026

分母の取り方は重要です。解析に成功した全25,005サイトのうち、2,820サイトは判定不能でした。GlotEOは、これらを単一言語サイトに無理に分類せず、独立した区分として扱いました。解析成功サイトすべてを分母とすると、確認済みは23.4%(5,845 / 25,005)、多言語対応の可能性が高いサイトは14.4%、単一言語は50.9%、判定不能は11.3%でした。

確認済みと多言語対応の可能性が高いサイトを合算した場合、補助的な感度分析の数値は42.6%(9,448 / 22,185)となります。これは、多言語対応を示す強い手がかりがある一方で、条件を満たす別言語ページを取得できなかったサイトを把握するうえで有用ですが、主要な導入率として示す数値ではありません。

順位帯が下がるほど、確認済みの多言語対応率は低下

静的HTML v1.0 · Trancoの各順位帯で解析に成功し、分類可能だったサイト

出典:GlotEO State of the Multilingual Web 2026 確定データ観察研究であり、順位との因果関係を調べる研究ではありません
02 · 順位による違い

上位サイトほど、多言語対応の割合が大幅に高い

Tranco上位1,000位の順位帯で分類可能だったサイトのうち、多言語コンテンツを確認できた割合は40.1%(192 / 479)でした。この割合は、1,001~10,000位では30.4%、10,001~25,000位では27.6%、25,000位より下の順位帯では22.0%(1,845 / 8,394)に下がりました。

重要な妥当性確認を行っても、この傾向は変わりません。取得成功率は、実際には順位が下がるほど高くなっており、取得を試みた上位1,000位のドメインでは53.6%、25,000位より下の順位帯では63.3%でした。つまり、多言語対応率の差は、単に下位ドメインほどクローラーの取得失敗が多かったためとは説明できません。

これを因果関係として解釈しないでください。 本調査は、多言語サイトだから順位が高くなることも、上位サイトが順位を理由に多言語化することも示していません。大規模なグローバルブランドは複数の市場で事業を展開していることが多く、ロケール別URLをより明確に提示している可能性もあります。Tranco順位はサンプルを分けるための軸であり、介入要因ではありません。
Tranco順位帯分類可能なサイト多言語対応を確認済み確認済み+可能性が高い取得成功率
上位1,000位47940.1% (192/479)62.4%53.6%
1,001–10,0004,95830.4% (1,505/4,958)50.0%60.6%
10,001–25,0008,35427.6% (2,303/8,354)44.5%61.6%
25,000位より下8,39422.0% (1,845/8,394)35.2%63.3%

25,000位より下のサンプルは、解析成功件数の上限によって途中で打ち切られています。上限に達した時点で、候補ドメインが2,351件残っていました。これは解析済みサンプルにおける順位帯別の結果であり、ロングテール全体の調査が完了したものではありません。

03 · 対応言語の範囲

サイトが対応を示す言語と、クローラーが確認できる言語は必ずしも一致しない

多言語対応が確認されたサイトについて、本調査では言語に関する2つの概念を区別しました。観測言語は、実際に取得したページの本文から特定した言語です。宣言言語は、hreflang注釈で示された言語です。この区別は重要です。タグで示された言語のページに、限られたクロールでは到達できないことがある一方、hreflangで宣言されていない別言語ページをクローラーが発見することもあるためです。

多言語対応が確認された5,845サイトでは、観測言語数の中央値は3、平均値は3.13でした。ほぼ半数に当たる46.8%では、観測された言語はちょうど2言語でした。また、16.1%では3言語、14.1%では4言語が観測され、23.0%では調査ツールの上限である5言語に達しました。

5言語という数字はクロールの上限であり、対応言語数の上限ではありません。 本調査では、ホームページに加えて最大4つのコンテンツURLを取得しました。5言語が観測されたサイトでも、ほかのページでは10言語、20言語、あるいは100言語に対応している可能性があります。本調査は、各サイトの翻訳コンテンツ全体を数えたものではありません。

宣言言語と観測言語を比較すると、単一の手がかりでは不十分な理由が分かります。確認済みサイトの38.7%(2,262 / 5,845)では、宣言言語数が観測言語数を上回りました。一方、34.1%(1,991 / 5,845)では、観測言語数が宣言言語数を上回りました。両方が1以上で一致したのは27.2%でした。

さらに、確認済みサイトの30.5%(1,780 / 5,845)では、クローラーが別言語の本文を確認していたにもかかわらず、本調査のhreflang由来の項目では宣言言語数がゼロでした。これも、翻訳を公開することと、機械可読なマークアップでロケール間の関係を明示することの違いを表しています。

宣言言語数と観測言語数の比較

多言語対応確認済みサイト · n=5,845 · 重複のない区分による言語数の比較

宣言言語=hreflangタグの言語、観測言語=取得したページ本文の言語ページ数の上限により、観測できる範囲は限られる

もう1つ、特に慎重な表現が必要な指標があります。確認済みサイトの40.4%では、宣言された言語コードのうち少なくとも1つが、取得した本文から特定された言語群に含まれていませんでした。これは、それらのサイトが翻訳への対応を偽っている証拠ではありません。クロール対象の5ページ以外に、宣言された言語のコンテンツがあることは十分に考えられます。ここから導ける有用な結論は、より限定的です。hreflangによる宣言と、範囲を限定した実質的なページ本文のクロールは、サイトの仕組みの異なる部分を捉えているということです。

サイト運営者にとって、これは品質確認で2つの問いを分けて考える必要があることを示しています。1つ目は、公開する予定のすべての言語について、クローラーが実質的な内容のあるページに到達できるか。2つ目は、機械可読なロケール注釈が、それらのページ間の対応関係を正確に示しているか。一方の確認をクリアしても、もう一方もクリアできるとは限りません。

04 · アーキテクチャ

サブディレクトリが主流だが、多言語URLの構成は依然として多様

多言語対応が確認された5,845サイトのうち、51.6%(3,015サイト)では、観測された主なURL形式がサブディレクトリ方式でした。次いで複数方式を組み合わせた構成が17.9%、不明が13.0%、サブドメイン方式が8.6%、ccTLD方式が8.3%でした。パラメータによるローカライズは0.5%と少なく、同一URLでのローカライズはさらに少ない0.1%でした。

これは採用状況を示す結果であり、SEO上の優劣を示すランキングではありません。サンプルではサブディレクトリが多く使われていましたが、本調査では、サブディレクトリがサブドメインやccTLDより優れた成果を上げるかどうかは検証していません。

多言語対応が確認されたサイトのURL構造

重複のない主要パターン別分類 · n=5,845

サブディレクトリが最多でも、「ベストプラクティス」の証明にはならないハイブリッドは、複数の方式が観測された場合に用いるGlotEOの分類区分

「ハイブリッド」とは

取得した代替URLに、ccTLDとサブドメイン、サブドメインとロケール別パスなど、2つ以上の方式が使われている場合、そのサイトはハイブリッドに分類されます。ハイブリッドはエラーを示すラベルではありません。

異なるURLを用意することが重要な理由

Googleの現在のガイダンスでは、言語バージョンごとに別のURLを用意することが推奨されています。また、1つのURLでロケールに応じてコンテンツを切り替える場合、すべてのコンテンツがクロールされるとは限らないと注意を促しています。これは外部のガイダンスであり、GlotEOの測定から導かれた結論ではありません。

外部ガイダンス:Google Search Central — 多地域、多言語のサイトの管理 ↗。

05 · 国際SEO

hreflangのギャップ:翻訳があっても、機械可読の対応関係が示されているとは限らない

多言語対応が確認されたサイトの69.7%(4,076 / 5,845)にhreflangがありました。つまり、30.3%(1,769 / 5,845)では、GlotEOが実際に別言語のメインコンテンツを取得できたにもかかわらず、HTML、HTTP Linkヘッダー、サイトマップのXHTMLのいずれからもhreflangが検出されませんでした。

この区別が重要なのは、hreflangが注釈であり、翻訳を検出する仕組みではないためです。hreflangがあるからといって実質的な別言語コンテンツの存在が証明されるわけではなく、ないからといって翻訳が欠けていると証明されるわけでもありません。本調査では、両者を独立して測定しました。

30.3%

の多言語対応確認済みサイトで、hreflangが検出されませんでした。

多言語対応確認済みサイト1,769 / 5,845件 · 静的HTML v1.0

多言語対応確認済みサイトにhreflangが存在する場合、技術チェックの大半では比較的良好な結果が得られました。hreflangがある4,076サイトのうち、86.8%が有効な言語コードを使用し、98.2%が絶対URLを使用し、91.1%が自己参照を含んでいました。また、該当する場合にHTMLのhead内へ注釈を配置していた割合は96.0%でした。相互参照のチェックが適用された4,006件では、86.6%に相互参照の注釈がありました。

全体では、72.2%(2,944 / 4,076)が、x-defaultを除く、本調査で測定した適用対象の全チェックに合格しました。hreflangの使用が確認されたサイトの65.2%にx-defaultがありましたが、ここではその欠如を自動的な仕様違反とはせず、対応範囲に関する選択として扱っています。

hreflangを使用している多言語対応確認済みサイトの実装品質

各測定項目の合格率 · 注記がある場合は分母が異なります

主要な全項目合格指標にはx-defaultを含めない相互参照チェックの分母:適用対象4,006件
実務上の示唆:翻訳コンテンツの公開と、言語・地域間の対応関係を明示することは、別々の実装作業です。翻訳ワークフローで前者を解決できても、後者まで完全に解決できるとは限りません。

外部ガイダンス:Google Search Central — ページのローカライズ版についてGoogleに知らせる ↗。

06 · ローカライズのギャップ

最大の弱点は、本文翻訳の先にあった

サイトの多言語対応が確認された後に残るのは、実装がどこまで整っているかという問題です。GlotEOの構成要素別分析では、一部の構造的なシグナルは広く見られた一方、検索向けのメタデータ、構造化データ、サイトマップの代替言語指定は、対応がはるかに不十分であることが示されました。

タイトル+メタ情報のローカライズ

本調査の「タイトル+メタ情報のローカライズ」項目で満点を獲得したのは、11.6%(677 / 5,845)でした。さらに2,385サイトが部分点を獲得しました。これは、実装指数で重みの大きい項目の中で、最も弱い項目でした。

残存する別言語のテキスト

39.4%(2,302 / 5,845)が言語混在による減点の対象となりました。これは、本調査のルールに基づき、クローラーがナビゲーション、フッター、その他のページ周辺部分で、別言語の意味のある文字列を検出したことを意味します。

HTMLの言語指定との一致

86.4%(5,048 / 5,845)が、HTMLの言語宣言と検出されたコンテンツの言語が一致する項目で満点を獲得しました。Googleは、lang属性に依存せず、表示されるコンテンツから言語を判定すると説明しています。

ロケールに応じた自動リダイレクト

15.5%(908 / 5,845)で、本調査の検出対象であるロケールに応じた自動リダイレクトの動作が見られました。Googleは、別バージョンへのアクセスを妨げる可能性がある言語の自動リダイレクトを避けるよう推奨しています。

多言語対応確認済みサイトの実装で、対応が進んでいる点と遅れている点

GMWSの主要項目における満点獲得率 · n=5,845(多言語対応確認済みサイト)

観測言語数は、ホームページ+4つのコンテンツURLという調査範囲によって制限される観測された5言語は調査上の上限であり、サイトの対応言語数の上限ではない

言語ナビゲーションも、「別言語が見つかったこと」と「インターフェースに一般的な言語セレクターがあること」が一致しない例です。多言語対応確認済みサイトの33.0%(1,927 / 5,845)でクロール可能な言語選択リンクが検出され、1.3%ではJSのみで動作する言語セレクターが検出されました。65.8%では言語セレクターが検出されませんでした。ただし、最後の数値をUXの不備の割合と解釈すべきではありません。クローラーは、別の経路から代替言語コンテンツを確認できたためです。

言語セレクターは有用だが、ローカライズの証明にはならない

言語セレクターはナビゲーションの仕組みです。当たり前に聞こえますが、調査上は重要な区別です。ドロップダウンに10言語が並んでいても、クローラーが実質的な別言語コンテンツを確認できないことがあります。一方、多言語サイトが、調査対象のHTMLに一般的な言語セレクターを表示せず、ナビゲーション、サイトマップ、ロケール別のURLパターンを通じて別言語ページへのアクセスを提供している場合もあります。そのため、分類では言語セレクターだけを根拠に多言語対応を確認することは一切ありませんでした。

同じ原則は、hreflang、ccTLD、html langにも当てはまります。いずれも有用なシグナルですが、コンテンツそのものではありません。本調査では、実質的な別言語のメインコンテンツを取得するという、より厳格な確認基準を採用しました。これは、マークアップの普及率を多言語対応率に置き換え、数値を過大に見積もることを避けるためです。

自動リダイレクトは別言語版への経路を隠すことがある

多言語対応確認済みサイトの15.5%で、ロケールに応じた自動リダイレクトが検出されました。GlotEOは、言語設定を偽装してこうしたリダイレクトを回避することは試みておらず、クローラーもAccept-Languageヘッダーを送信していません。これは重要な点です。リクエストの状況に応じてロケールを選択するサイトは、各言語に独立してアクセス可能なURLがあるサイトとは、クロール可能な範囲が異なる場合があるためです。

またGoogleは、ユーザーが言語バージョンを切り替えられるようにすることを推奨し、自動リダイレクトによってユーザーや検索エンジンがすべてのバージョンを閲覧できなくなる可能性があると注意を促しています。本調査は、リダイレクトが検索順位に与える影響を測定するものではありません。多言語対応が確認されたサンプル内で、その動作がどの程度見られたかを記録しています。

構造化データとサイトマップのローカライズは、依然として限定的

多言語対応確認済みサイトのうち、本調査のinLanguage構造化データ項目で満点を獲得したのは19.2%(1,125 / 5,845)にとどまり、サイトマップのXHTMLによる代替言語指定で満点を獲得したのは11.9%(693 / 5,845)にすぎませんでした。これらはすべての多言語サイトに一律に求められる要件ではないため、導入率の低さをそのまま「エラー率」と捉えるべきではありません。むしろ、サンプル内の多言語対応確認済みサイトの中でも、完全に活用しているサイトが比較的少ない、追加の機械可読レイヤーと理解するのが適切です。

これらの結果を総合すると、多言語対応の監査が単純化されやすい理由がわかります。主要コンテンツを正しく翻訳し、言語・地域別のURLを適切に公開し、canonicalを的確に設定していても、メタデータ、サイトマップ、構造化データ、言語切り替えナビゲーションには不備が残ることがあります。逆に、マークアップが優れていても、ページ自体の翻訳が不完全な場合もあります。有用な監査には、コンテンツと、それを支える実装の両方を調べる必要があります。

07 · 実装の完成度

GlotEO Multilingual Web Scoreが示す、実装の大きなばらつき

GlotEO Multilingual Web Score(GMWS)は、多言語対応が確認された5,845サイトのみを対象に算出した、0〜100の実装完成度指標です。Googleのランキング要因でも、E-E-A-Tのスコアでも、ウェブ全体を評価するスコアでもありません。

確認済みサイトのスコアは、中央値が75、平均値が67.1、第25百分位が50、第75百分位が83でした。分布には低スコア側に無視できない裾の広がりがあります。確認済みサイトの36.6%が80〜100点だった一方、15.0%は20〜39点でした。

多言語対応が確認されたサイトのGMWS分布

実装完成度指標 · n=5,845 · ランキング要因ではありません

中央値 75 · 平均値 67.1 · 第25百分位 50 · 第75百分位 83重み付けはGlotEOが公開している調査フレームワークに基づきます

このスコアが有用なのは、評価項目が非公開ではなく、公開されているためです。別言語版コンテンツの確認率は、定義上100%です。確認済みサイトのうち、クロール可能な個別URLの項目で満点だったのは86.4%、canonicalとhreflangの整合性では82.3%、HTMLの言語指定の一致では86.4%、スラッグの翻訳では69.0%でした。一方、タイトルとメタ情報のローカライズは11.6%、サイトマップのXHTMLによる別言語版指定は11.9%、inLanguage構造化データは19.2%でした。

結果の解釈:中央値に位置する確認済みサイトは、「多言語対応が不十分」というわけではありません。より重要なのは、対応にばらつきがあるという点です。別言語版コンテンツが充実し、URLが適切に整備されていても、メタデータ、サイトマップ、構造化データのローカライズは未完成のままになり得ます。
08 · 頑健性の検証

JavaScriptによって数百件の分類が変わっても、小数第1位の主要数値は変わらず

確定済みの静的HTMLデータでは、意図的にJavaScriptをレンダリングしていません。解析に成功したサイトのうち889件をjs_requiredと判定し、その内訳は判定不確実が768件、多言語対応の可能性が高いものが121件でした。スクリプトに大きく依存するページの外枠からは、通常の分類器が判定に必要な実質的テキストを十分に取得できなかったため、静的HTMLデータの段階では、いずれも多言語対応確認済みにも単一言語にも分類されませんでした。

対象を絞ったChromiumによる処理では、この889サイトのみをレンダリングしました。858件で成功し、レンダリングに失敗した31件は元の分類を維持しました。それまで判定不確実だった768件のうち、66件が多言語対応確認済み、48件が多言語対応の可能性が高いサイト、412件が単一言語となり、242件は判定不確実のままでした。多言語対応の可能性が高いとされていた121件のうち、51件は確認済みとなり、67件は可能性が高いという分類を維持し、3件は判定不確実となりました。

解析に成功した残り24,116件のデータは変更せず、この889件の結果だけを上書きすると、確認済みは5,845件から5,962件へ(+117)増え、判定不確実は2,820件から2,297件へ(−523)減りました。それでも、判定不確実を除く解析成功件数に占める確認済みの割合は、5,962 / 22,708で、小数第1位では26.3%のままでした。

確定済み静的HTMLデータと、対象を絞ったJavaScript補正の比較

解析に成功した同じ25,005ドメインが対象。js_requiredの889件のみを再評価

棒の長さは、解析に成功した25,005件に占める各分類の割合を表しますv1.1は全面的な再クロールではありません · レンダリングに失敗した31件はv1.0の分類を維持
この結果が重要な理由:JavaScriptによる検証は主要な比率の安定性を裏付けますが、これによって本調査が、全サイトをレンダリングしたウェブの全数調査になるわけではありません。解析に成功した他の24,116件は、Chromiumで再レンダリングしていません。次の節では、ヨルバ語とタガログ語の言語識別への依存を対象とした、2つ目の限定的な補正を報告します。これも、確定済みの主要数値である26.3%に代わるものではありません。
09 · 頑健性と感度

26.3%という推定値は、どれほど頑健か?

主要な結果は、引き続き確定済みの静的HTMLに基づく推定値です。解析に成功し、分類可能だったもののうち、多言語対応が確認された割合は26.3%(5,845 / 22,185)でした。その後、分類に最も影響しそうな方法論上の2点を検証しました。JavaScriptに依存するサイトと、ヨルバ語(yo)またはタガログ語(tl)の言語検出に依存した一連の分類です。

対象を絞ったどちらの分析でも、中心的な結論は変わりませんでした。JavaScriptによる補正後の結果は26.3%(5,962 / 22,708)のままでした。ヨルバ語・タガログ語に依存する分類に、より厳格な別言語版ページの判定ルールを適用した感度分析では、推定値は25.5%(5,647 / 22,165)でした。両方の限定的な補正を組み合わせると、25.4%(5,764 / 22,688)となりました。

これらは感度分析であり、確定済みの主要結果に代わるものではありません。また、4回の別々のクロールを行ったわけでもありません。確定済みの静的HTMLデータは変更せず、2つの補正では、それぞれの検証対象として定めたデータのみを再評価しています。

重要:25.4%〜26.3%は、統計的な信頼区間ではありません。これらの値は、対象を絞った異なる分類シナリオから得られたものです。確定済みの静的HTMLに基づく26.3%が、引き続き主要な推定値です。

対象を絞った頑健性の検証でも、中心的な結論は変わらず

対象を絞った各代替分析でも、多言語対応が確認された割合は、分類可能なサイトの約4分の1にとどまりました。

静的HTML v1.0
26.3%
対象を絞ったJS補正
26.3%
ヨルバ語・タガログ語の感度分析
25.5%
JS + yo/tlの感度分析
25.4%

確定済みの主要結果

静的HTML v1.0

26.3%

確認済み 5,845件 · 分類可能 22,185件

シナリオを選択すると、分子・分母と位置づけを確認できます統計的な信頼区間ではありません
確定済みの調査結果と3つの限定的な補正における、多言語対応確認済みの割合
分析 確認済み 分母(分類可能件数) 確認済みの割合 位置づけ
静的HTML v1.0 5,845 22,185 26.3% 確定済みの主要結果
対象を絞ったJS補正 5,962 22,708 26.3% 頑健性分析
ヨルバ語・タガログ語の感度分析 5,647 22,165 25.5% 感度分析
JS + ヨルバ語・タガログ語の感度分析 5,764 22,688 25.4% 組み合わせによる感度分析

感度分析の元データを見る →

基準を厳しくすると、何が変わったのか?

言語識別の追加分析では、検出された言語の違いがlinguaの言語コードyo(ヨルバ語)またはtl(タガログ語)のみであり、その違いに多言語分類が依存していた242行だけを対象にしました。内訳は、確定版で多言語と確認された228行と、多言語の可能性ありとされた14行です。分析には保存済みのHTMLを使用し、ライブでの取得は一切行っていません。25,005サイトのデータセットを再クロールしたものではありません。wikipedia.orgは、多言語であることが確認された根拠がホームページでのtlの言語検出に依存していないため、この242行の対象から除外しました。

この追加分析では、多言語確認済みの件数が5,845件から5,647件へ(−198件)変化しました。対応する分類可能な対象の総数は22,165件なので、感度分析による推定値は25.5%(5,647 / 22,165)です。この数値は主要な結果として掲げる値ではありません。

サイト内で繰り返される共通のUI要素を除去した後も、242行中217行では、観測された言語にyoまたはtlが残りました。言語コードが完全に消えたのは、242行中25行だけです。つまり、分類変更の大半は、言語検出器がヨルバ語やタガログ語という判定を単に取り消したことによるものではありません。主な要因は、別言語ページに対する基準の厳格化でした。yoまたはtlと判定された代替ページを多言語対応の証拠として数えるのは、そのURLが実際のロケール別ページ、言語版、または市場別の版を示している場合に限りました。単に別のURLで、そのテキストが別の言語と検出されたというだけでは不十分としました。引き続き多言語確認済みとなった30行には、共通UI要素の除去後もホームページ側にyo/tlが残ったケースが含まれています。

この結果から、主な問題は、言語検出器がページをヨルバ語やタガログ語と誤判定したことだけではないと考えられます。多くの場合、定型的な共通要素を除去した後も、検出された言語は残っていました。より大きな変化をもたらしたのは、「代替URLは本当にそのサイトのローカライズ版なのか」という、より厳密な問いです。言語識別そのものに加えて、代替ページが同等のページかどうかも、分類の不確実性を生む重要な要因であることが分かりました。ただし、この解釈は今回の対象を絞った分析に限られ、分類器全体の誤り率を示すものではありません。

独立したAI支援によるレビューでは、計算に整合性があることを確認しました。ただし、人間による正解データを基準とした検証研究ではありません。感度分析の数値が、確定済みの主要な結果に取って代わるわけではありません。

確認された分類の具体例

以下の例は、感度分析によって実際に何が変わったかを示しています。本調査の測定方法を特定のドメインに適用した方法論上の例であり、各組織の世界規模での言語対応を評価するものではありません。

ホームページの言語識別に誤りがあっても、分類は変わらない例

wikipedia.org

ホームページの言語検出器は、ホームページをen/英語ではなく、tl/タガログ語と判定しました。これは実際にホームページの言語識別を誤った例です。それでも、Wikipediaは多言語確認済みのままです。クロールによって、日本語版、ドイツ語版、ロシア語版がそれぞれ独立して確認されたためです。言語検出の誤りと、多言語分類の誤りは区別する必要があります。このケースは前者であり、後者ではありません。

多言語確認済み → 単一言語

office.com

別言語ページに対する厳格な基準では、worldwide.aspxが実際のローカライズ版または言語版のページとはみなされなかったため、office.comは多言語確認済みから単一言語へと分類が変わりました。この例は、ページの同等性が重要である理由を示しています。URLが異なるだけで、自動的にロケール別の版と認められるわけではありません。

複数の分類がより慎重なものに

Amazonのドメイン

厳格な基準では、amazon.it → 多言語の可能性あり、amazon.com.au → 多言語の可能性あり、amazon.ae → 単一言語、amazon.sa → 単一言語となりました。これらのラベルは、この方法論に基づき、各ドメインについて直接確認できた内容だけを示しています。Amazonが世界全体で単一言語しか提供していないという意味ではありません。

10 · 結果の解釈

この調査から分かること、分からないこと

大規模なウェブ調査でも、その注意事項を契約書の細かい但し書きのように扱ってしまうと、有用性が損なわれます。いくつかの制約は、これらの数値をどう使うべきかに実質的な影響を与えます。そのため、ページの末尾に埋もれさせるのではなく、結果の解釈の一部として示します。

対象はTrancoランキング上位の主要サイトであり、すべてのウェブサイトではない

調査対象の母集団は、Trancoリスト46W9Xです。Trancoは、研究向けに人気ドメインのランキングを提供することを目的としているため、サンプルは意図的に主要なウェブサイトに偏っています。インターネット上にある何百万もの小規模なドメイン、休眠中のドメイン、訪問者の少ないドメインを代表するものではありません。適切に述べられるのは、このサンプルで分析に成功した主要ウェブサイトについてであり、「ウェブ全体の26.3%」ということではありません。

除外されたサイトは取得環境上の制約によるもので、単一言語サイトではない

クローラーは40,457件の一意のドメインへのアクセスを試み、25,005件の分析に成功しました。残る15,452件は、DNS障害、robotsへの応答、HTTPエラー、アクセス制限、CAPTCHAなどの理由で除外されました。これらのドメインを単一言語の観測データとして扱うことは一切していません。アクセスできないサイトを単一言語とみなすと、結果に大きな偏りが生じます。

「確認済み」が測るのは、発見可能な別言語コンテンツの有無であり、翻訳品質ではない

多言語確認済みのサイトは、意図的に機械的なコンテンツ判定を通過したものです。つまり、クロールによって、ホームページとは異なる言語で書かれた実質的なメインコンテンツを取得できたということです。この調査では、言語表現の自然さ、文化への適応、用語の品質、コンバージョン実績、人間による翻訳の正確さは評価していません。技術的には多言語対応が確認されたサイトでも、翻訳の品質が低い場合があります。一方で、クロールが訪れていない箇所で優れたローカライズを提供している場合もあります。

クロール対象は1ドメインあたり5つのコンテンツページまで

ページ数に上限を設けることで、25,000ドメイン規模の調査を計算資源の面で実行可能にし、大規模サイトがクロールの大部分を占めることを防いでいます。その代わり、コンテンツ全体を網羅できるわけではありません。観測された言語、言語混在の検出結果、メタデータのチェック、その他のページ単位の指標は、限られたサンプルページ内に現れた内容を示しており、そのドメインが提供するすべてのURLを必ずしも表すものではありません。

JavaScriptの検証は一部の対象に限られ、全件には行っていない

静的HTMLの確定版では、ブラウザーによるレンダリングを使用していません。その後のChromiumによる処理は、分析に成功した行のうち、JavaScriptが必要と明示的にフラグ付けされた889行を対象としました。これは、分類上の明らかな見落としを検証するうえで適切な対象でしたが、分析に成功した25,005件すべてをブラウザーでレンダリングして再クロールした場合の結果を示すものではありません。

言語識別や代替ページの同等性判定では、判断の難しいケースが生じる

言語識別と代替ページの同等性判定は自動分類であり、特に短いページ、定型的な共通要素が多いページ、一般的でない構成のページでは、判断の難しいケースが生じます。ヨルバ語/タガログ語に対象を絞った感度分析では、別言語ページに対する基準を厳格にした結果、多言語確認済みの推定割合が26.3%から25.5%に下がりましたが、全体的な結論は変わりませんでした。この言語識別の感度レビューはAI支援によるものであり、人間による正解データを基準とした検証研究ではありません。

Multilingual Web Scoreは研究用の枠組みであり、検索エンジンのスコアではない

GMWSは、12の構成要素と2つの減点項目の重み付けを透明性のある形で公開することで、実装の違いを比較しやすくしています。この重み付けはGlotEOの研究設計によるものです。Googleが設計または推奨したものではなく、今回の調査では、このスコアと検索順位、トラフィック、コンバージョンとの関係は検証していません。

このレポートを活用するための読み方:各割合は、主要ウェブサイトの大規模サンプルに見られる実装パターンのベンチマークとして捉えてください。監査でより的確な問いを立てるために活用し、インターネット全体に当てはまる法則や、SEOの因果関係を示す主張として扱わないでください。
11 · 調査を活用する

自社サイトの多言語実装をベンチマークと比較する

この調査は、監査のきっかけとして使うことで最も役立ちます。以下のチェックリストでは、一般的な実装指標を、多言語確認済みのサンプルと比較できます。チェックを入れても、検索順位のスコアが算出されるわけではありません。サイトがどの実装領域に対応済みかを記録するだけです。

多言語実装チェックリスト

サイトで実装済みの項目にチェックを入れてください。特記のない限り、ベンチマークは静的HTML v1.0に基づきます。

0 / 8
件の実装項目を選択済み
86.4%が満点
69.7%で実装あり
72.2%が全項目に合格*
11.6%が満点
86.4%が満点
69.0%が満点
33.0%がクロール可能
39.4%に未翻訳箇所
*hreflangを使用し、多言語対応が確認されたサイトのうち、x-defaultを除く、適用対象の調査チェック項目をすべて満たした割合。

チームが見直すべき取り組み

1. 翻訳と発見可能性の向上を、別々の作業として扱う。別言語のページが存在していても、対応する他の言語版との関係が明示されているとは限りません。30.3%のサイトでhreflangが欠けていたという結果は、まさにこの点を示しています。ローカライズされたURLとhreflangの実装については、多言語SEOをご覧ください。

2. 記事や商品説明だけでなく、ページの共通部分も品質チェックする。多言語対応が確認されたサイトの39.4%で、未翻訳のまま残った異なる言語のテキストが検出されました。ナビゲーション、フッターの文言、フォーム、テンプレートに未翻訳箇所があると、ほかの部分が十分に翻訳されていても品質を損ないます。

3. ローカライズのワークフローにメタデータを含める。タイトルとメタ情報の評価で満点を獲得した割合は11.6%でした。これは、スコアの配点が高い項目の中で、実装上の不足が最も顕著に表れた部分です。検索向けのメタデータを後回しにしてはいけません。

4. 各ロケールに安定したアクセス先を用意する。調査では、多言語対応が確認されたサイトの多くで、個別のクロール可能なURLが使われていました。またGoogleも、ロケールに応じて変化するコンテンツだけに頼るのではなく、個別のURLを使用することを推奨しています。

5. 監査では不確実性を明示する。この調査では、分類できなかったサイトを「単一言語」に振り分けてはいません。自社の監査でも、JavaScriptで生成されるページの外枠、地域に応じた表示切り替え、認証、クローラーのアクセスについて、同様に慎重に扱う必要があります。

12 · 調査方法

調査の実施方法

本調査は、Trancoランキングに基づくサンプル内の主要サイトを対象とした観察研究です。登録済みドメイン全体から無作為に抽出したサンプルでも、顧客データセットでもありません。

40,457取得を試みた固有ドメイン数
25,005分析に成功
ホームページ+4ページコンテンツページの最大取得範囲
Tranco 46W9X単一のソースリスト
lingua 2.2.0言語識別ライブラリ
Accept-Languageなしクローラーのリクエスト動作
889対象を絞ったChromiumでの追加処理で成功したjs_required件数
242言語識別の感度分析でyo/tlに依存した行数

分類基準

確認済み:クローラーが、メインコンテンツの言語がホームページと異なる別言語版URLを取得でき、両ページのメインコンテンツにそれぞれ200文字以上の文字が含まれていた。

可能性が高い:hreflang、ロケールを示す形式のURL、別のパスへのセレクターなど、多言語対応を発見するための強いシグナルがあったものの、クロールでは条件を満たす別言語版を取得できなかった。

単一言語:ホームページは分析できたが、条件を満たす別言語版は取得されず、多言語対応を示す強いシグナルのまとまりも検出されなかった。

不確定:証拠が矛盾しているか、不十分だった。不確定という分類は明示したまま維持し、説明なく単一言語に分類し直すことはしなかった。

確定データと補足分析の区別

静的HTML v1.0

確定済みの主要調査データセット。主要な結果は引き続き、分析に成功し分類可能だったサイトのうち、確認済みが26.3%(5,845 / 22,185)です。

対象を絞ったJS補足分析

js_requiredで成功した889件のみを対象とする頑健性分析です。残りの分析成功データ24,116行に変更はありません。全件の再クロールではありません。

ヨルバ語/タガログ語の感度分析による補足

分類がyoまたはtlに依存していた、保存済みHTMLの242行を対象に、別の分類条件で感度を検証した分析です。実際のページの再取得は行っていません。再クロールではありません。

対象を絞った補足分析の統合表示

JavaScriptと、言語識別の感度分析を合わせた結果は25.4%(5,764 / 22,688)です。2つの補足分析をまとめて表示したもので、4回目のクロールではありません。

調査方法の詳細と限界

分析単位は、Trancoの登録可能ドメイン(pay-level domain)としました。クローラーはまずHTTPSでの取得を試み、TLS接続に失敗した場合はHTTPを使用しました。robotsの5xxレスポンスに対する本調査の処理方針も含め、robotsルールを順守しました。認証、CAPTCHA、その他のアクセス制御を回避することはしていません。静的HTMLに基づくv1.0の確定データでは、JavaScriptを実行していません。

本調査では40,457の固有ドメインの取得を試み、25,005件の分析に成功しました。取得・分析の成功率は61.8%です。除外された15,452件はインフラやアクセス上の結果によるものであり、単一言語のサイトを意味するものではありません。主な除外理由は、DNS障害、robotsの5xxレスポンス、HTTPの4xxレスポンス、robotsによるアクセス禁止、CAPTCHAでした。

取得範囲はホームページとコンテンツURL最大4件に限られるため、観測された言語数は、そのサイトが提供するすべてのロケールを網羅したものではありません。したがって、この調査手法で観測できる言語数は最大5言語です。同様に、hreflangで示されていても取得した本文で確認できなかった言語について、そのページがサイト内の別の場所に存在しないと判断することはできません。

25,000件超の分析対象群は、分析成功件数が調査の上限に達した時点で打ち切られ、候補ドメイン2,351件が残りました。サンプルにはランキングによる偏りがあり、ホームページが英語のサイトに偏っています。結果は「ウェブ全体」ではなく、分析対象となったTranco主要サイトのサンプルの特性として説明すべきです。

JavaScriptを考慮して調整したv1.1の結果は、js_requiredで成功した889件を対象とする頑健性の補足分析です。25,005サイトすべてをChromiumで再クロールしたものではありません。ヨルバ語/タガログ語の補足分析は、唯一の異なる言語としてyoまたはtlが検出されたことに分類が依存していた、保存済みHTMLの242行を対象とする、2つ目の限定的な分析です。いずれの補足分析も、確定済みの静的HTMLデータセットに代わるものではありません。今後の検証では、分類結果を伏せて人手でレビューするサンプルを用い、多言語対応状況、ページ言語、別言語版ページの同等性について、分類器の適合率と再現率を推定する予定です。

Trancoのソースリスト:46W9X ↗。このページ内のほかの箇所にあるGoogleへのリンクは、外部ガイダンスと明記しており、GlotEOの結果表には混在させていません。

13 · 再現と引用

データを活用する

2つのワークブックを公開しています。確定済みの主要データセットは、主要な結果である26.3%と、それに基づく実装状況の統計の出典です。別途用意した派生ワークブックは、対象を絞ったJavaScriptおよびヨルバ語/タガログ語の補足分析に対応しています。確定データに代わるものではありません。

主要分析用の固定済みデータセット

『多言語ウェブの現状2026』の主要な調査結果の基礎となる、元の固定済みデータセットです。多言語対応が確認された割合の推定値26.3%も、このデータに基づいています。

主要分析用の固定済みデータセットを開く ↗

ファイル:State-of-the-Multilingual-Web-2026-freeze.xlsx

頑健性・感度分析ワークブック

対象を絞ったJavaScriptの検証と、ヨルバ語・タガログ語の分類に関する感度検証を裏付ける派生分析です。これらの補足分析は固定済みデータセットを補完するものであり、主要な調査結果に置き換わるものではありません。

頑健性・感度分析データを開く ↗

ファイル:State-of-the-Multilingual-Web-2026-derived-overlays.xlsx

簡略引用表記

GlotEO. 『多言語ウェブの現状2026』. GlotEO Research, 2026.

推奨引用表記

GlotEO. 『多言語ウェブの現状2026』. GlotEO Research, 2026. 静的HTMLデータは2026年8月28日時点で固定。対象を絞ったJavaScript分析と言語識別の感度分析は2026年8月29日時点。主要分析の対象は、Trancoリスト46W9Xの登録可能ドメインのうち、分析に成功したN=25,005。固定済みデータによる主要推定値:分析に成功し、分類可能だったドメインのうち、多言語対応を確認できた割合は26.3%(5,845 / 22,185)。

研究の公正性

静的HTML v1.0の主要結果:分析に成功し、判定が不確実でないもののうち、多言語対応を確認できた割合は26.3%(5,845 / 22,185)。対象を絞ったJS補足分析:分析に成功した889件のjs_requiredのみを再評価した結果、26.3%(5,962 / 22,708)。ヨルバ語・タガログ語の感度補足分析:25.5%(5,647 / 22,165)。両方の補足分析を組み合わせた結果:25.4%(5,764 / 22,688)。25.4%〜26.3%という幅は、信頼区間ではありません。

固定済みデータのSHA-256:fbd917e414a41b7c7eb9d907f1f2347730bf2a778060aaae4e565de0bf380394

割合を引用する際は、必ず分母を併記し、その数値が静的HTML v1.0、JS調整後、ヨルバ語・タガログ語の感度補足分析のいずれに基づくものかを明示してください。多言語対応が「確認済み」または「可能性が高い」とされたものを合わせた42.6%という数値は、感度を示す指標であり、主要な普及率ではありません。このページに掲載する実装状況の統計は、引き続き固定済みデータの確認済み5,845サイトに基づいています。

調査データの出典:GlotEO独自のクロールと固定済み派生データセット。外部ガイダンス:上記リンク先のGoogle Search Centralのページ。外部ガイダンスは背景情報としてのみ参照しており、GlotEO独自の割合計算には組み込んでいません。

2026年8月29日公開。調査更新:2026年8月29日 — ヨルバ語・タガログ語の分類に対象を絞った感度分析を追加しました。元の固定済み静的HTMLデータと、主要結果である26.3%に変更はありません。

調査結果を実践に活かすウェブサイトやアプリの多言語翻訳、hreflang、URLやメタデータのローカライズに、GlotEOをお試しください。

無料で試す すべての調査